【さくらフィナンシャルニュース 社説】ディー・エヌ・エー執行役員・村田マリ氏の記者会見「逃亡」は、会社法上の執行役員の位置付けを考えると「なんら問題はない」

投稿者: | 2017年1月18日

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村田マリ・ディー・エヌ・エー執行役員メディア統括部長/本人のWantedlyのプロフィールより

【1月18日、さくらフィナンシャルニュース=東京】

ディー・エヌ・エー(東証1部、証券コード2432)の村田マリ執行役員メディア統括部長が、自分の立ち上げた会社をディー・エヌ・エーに対して売却してから、社内で大々的にキュレーションサイトを展開して、社会問題化しながら、「健康上の理由」という逃げ文句で、記者会見に出てこなかったことが、話題になっている。

もっとも、執行役員は「会社法」上の用語ではなく、会社法上のいわいる役員ではないので、あくまで会社の業務全体や内部統制システムの構築などの責任を持つのは、取締役や監査役、あるいは執行役(委員会設置会社の場合)である。

株主や第三者の立場からいえば、執行役員を訴えようと思っても、その責任は、取締役や監査役が法的責任を問われることがあっても、村田マリ執行役員を、 ディー・エヌ・エーの役員として代表訴訟の被告として提訴することはできない。

そういうことだから、道義上や社会通念上の責任はあるにしても、村田氏が、記者会見に出てこないということは、会社法上の責任の所在からすると、特に問題がないと考える。

村田氏のそういった事業運営方針は、本社の取締役会や監査役会が監督する責任があるのであり、そういった意味では、「執行役員」とは、対外的な役付ではあるが、法的責任を問われにく、美味しいポストなのである。

まあ、村田氏のイケイケの事業運営方針にしても、そもそも新規事業はいろいろな法的リスクをとっていきながら生み出されていくのである。法的なグレーゾンーンの中で、事業を行っていくことは、UberやAirbnbなどのサービス、あるいはマルハンやU大阪有線放送もそうだったはず。

対外的には、「会社」が一団となって、なんらかの対応をしなければいけないため、同席して記者会見するということについて、本誌は、全否定する立場でもないが、最終的には、取締役や監査役が責任を取るべきものだったという視点は、もっと強調されても良いように思える。そもそも、監督される立場の「執行役員」と、監督する立場の「取締役」「監査役」が同席することは、ある意味では、利益相反する立場の人間が、同席するというでもあるのだ。

そして、最終的に、自らが売却した事業を、「成功した事業」にできていないという汚点はあるにせよ、「悪名は無名に勝る」ということで、村田氏が日本の経済界から追放されることもないと予想する。

そして、中学生か高校生ぐらいで、全員が、「会社とは何か?」など、会社法の基本については、講義を受けることを義務付けるべきだろう。【了】

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