【さくらフィナンシャルニュース 社説】待機児童問題への対応から民進党の政権担当能力の低さを嗤う(3):安倍政権は、鈴木亘教授の解決策の実現を参議院選挙前に公約せよ

投稿者: | 2016年5月20日

Shinzō_Abe_April_2015
安倍晋三首相/ウィキペディアより

【5月20日、さくらフィナンシャルニュース=東京】

すでに社説で述べてきたとおり、民進党ほか野党が提出している「保育士等処遇改善法案」(保育等従業者の人材確保等に関する特別措置法案)は、典型的なバラマキ法案であり、「火事場泥棒法案」との名称が、ピッタリの代物である。

この点では、小誌が紹介した鈴木亘教授の論説 「保育士の賃上げをしても待機児童はなくならない」(「Wedge」 記事、2016年5月号)が、「保育バウチャー」を最適解といいつつ、政治的にも実現可能な案として、以下のように、提示している点は、政権運営上も参考にできる。

(1)保育士の割合を緩和させる
現在、認可保育園の保育従事者は、全員が合格率2割程度の保育士資格を取得している必要があるが、同じ認可園である小規模保育(B型)では、保育士割合は5割で良く、子育て支援員等が担っている。認可保育園についても、保育士割合を6割程度にすれば、保育所の定員増や新設もすぐに可能になるという。

(2)国基準を上回る独自の上乗せ基準を撤廃させる
待機児童が多い自治体は、国基準を上回る児童1人あたりの面積、保育士数を、自治体の上乗せ基準で定めている。「認可保育園の質を充実」が大義名目だが、無認可保育園の児童や待機児童と比べて、著しく不公平。政府の緊急対策では、「自治体に是正を『要請する』」としているようだが、是正しない自治体については、補助金をカットするなどの措置が必要とする。

(3)無認可保育所に対するバウチャー制度の拡充
東京都の多くの自治体は、すでに、無認可保育所の利用者に対して、自治体独自の助成制度を行っているが、これを拡充する原資を、国が助成することは、有力な解決策であり、無認可保育所の採算が良くなれば、すぐに供給は増えるとする。

(4)認可保育所の保育料を引き上げる
低所得者層はともかく、まずは高所得者層については、認可保育所の保育料を引き上げるべきで、実際に国基準では夫婦合算の夫婦合計で、世帯所得が1130万円以上の場合は、月額10万円
程度の保育料が定められているが、待機児童が多い自治体は、これを独自に保育料を引き下げているが、このような自治体は、国からの補助をカットすべきとする。

(5)育児休業給付金を対象拡大する
0歳児保育は、1歳児以上と比べて、倍以上の保育士が必要であり、親が育休を利用して子供を1歳まで育てた場合には、定員を増やせるわけだから、育休給付金の対象をすべての非正規社員に広げる。財源は、6兆円もの積立金を持つ雇用保険なので、消費税との紐付けを回避できるという。認可保育園に入りやすい0歳児の時に、親たちが無理やり入園させようとすることも問題なので、0歳児で入園していても、1歳児になったところで、再度入園審査をやり直したり、0歳児を家庭で育てたほうが、ポイントを高くし、0歳児の保育料を費用に応じて引き上げるべきとする。

特に労働市場での既得権者である正社員夫婦を、保育園の入園で優遇する現状を放置し、保育士以外の待機児童と関係のない公立保育園の職員の給与をどさくさに紛れてあげようとする、民進党など野党側の案は、ひどいの一言に尽きる。

そこで期待できるのは、おおさか維新と、安倍政権になるが、いずれにしても、安倍政権で、「保育バウチャー」を政治的に実現したら、日本の歴史的に大偉業だ。安倍総理には、祖父や小泉純一郎元首相を超えたい気持ちがあるのならば、ぜひ、既得権をぶっ壊す「保育バウチャー」を、公約して実現してほしい。【了】

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